音楽教室に習いに行く時に、なにを選ぶか迷って、
「ボーカルなら楽器を買う必要もないし、お金が一番かからない」
という理由でいらっしゃる方が時々います。
うん、間違ってない!(笑)
さらに「ボケ防止によさそうだから」という理由でいらっしゃる方も。
うん、これも間違ってない!(笑)
身体ひとつでできる「ボーカル」という楽器は、
メンテナンスやチューニングの仕方で、ものすごく幅広い表現力を持つことができます。
ただ、その使い方を知らなかったり、メンテナンスできていなかったりするので、
思うように歌えない人が多いんです。
まず、メンテナンスといった時に、どんなことを想像するかというと、
ほとんどの方は「喉」(声帯)を考えます。
もちろん、声を作り出す部分なので、とても大事です。
楽器に例えれば、「声帯」は、クラリネットやサクソフォンなどの「リード」部分にあたります。
楽器のリードは傷んできたら取り替えることができますが、声帯は簡単に取り替えることができません。
でも、人間には自分で修復する力があります!
だから、「リードをなるべく傷めないような使い方」と、「傷んだ時の修復を早める方法」を知っておく必要があるんですね。
あー、なんかこの話、ものすごく長くなりそうな気がしてきた…。
なんとかがんばって簡単に言うと(ちゃんと伝わるかな?)
楽器をまっすぐにすること、つまり姿勢に気をつけることと、
血や水の流れが滞らないようにしておくこと、
ということになります。
たったそのふたつなのですが、無理にやろうと思ってできることでもありません。
まずは、普段の自分の声の出し方の癖や、姿勢の癖を認識しないと、直すこともできません。
この「癖の認識」がもっとも難しいかも…。
まぁ、あまり難しいことを考えずに、ボーカリストが一番簡単にできるメンテ方法を書いておきましょう。
その1「マッサージや整体に行く」
あはは、どっちも気持ちいいことでしょ?
そしてもうひとつ、
歌は、声帯だけで歌うものではなく、全身を使って表現するものだということ。
クラリネットとサクソフォンは、「リードと管」という、似たようなシステムで音を鳴らしますが、
材質や形、息の送り出しの違いで、まったく違う音を出します。
これを、人間の「身体」に当てはめて考えると、
身体は、木や金属と違って、柔らかいので、使い方さえ知っていれば、ひとりでいろんな種類の音が出せるんです。
さらに、舌や唇や歯を使って、言葉も表現できます。
幅広い表現のためには、身体全体をメンテナンスした方がいい、ってことが伝わったでしょうか。
メンテの仕方や、楽器の鳴らし方を詳しく知りたい方、ぜひレッスンにいらしてくださいね。