今日のレッスンにいらっしゃったのは高校生の女の子。
とてもお勉強のできる優秀な子なので、
先生からは「英検3級なんかいいから2級を受けなさい」って言われているらしいです。
ただご本人は「ヒアリングに自信がなくて…」まだ受けていないのだそうで。

それなら英語の歌を練習して、発音の特徴を掴んでみようか?
自分が発音できるようになれば、聞き取りやすくなると思うよー、
ということで今日のレッスンで取り上げたのは、
カーペンターズの「遥かなる影」でした。

前半のゆっくりな部分はなんとかいけるけど、
後半はとても言葉が密に詰まっていてなかなか発音し辛そうです。

文章問題や文法、スペルなどは得意なのに、
どうしても発音がうまくいかない人はたくさんいます。

日本語にない発音(vとかthとかrとか…)は、
鏡を見ながら、形(唇を噛むとか、舌を噛むとかね)を真似して、
何度も練習しないとスムーズに口が動いてくれません。
早口言葉と同じですね。

また、リエゾン(次の言葉の最初が母音の時に、直前の子音とくっついちゃうこと。「一個のリンゴ」は「アン アップル」じゃなくて「アナポー」みたいになりますね)についても意識しないと、音楽に言葉が乗っていきません。

そして何より英語っぽく歌うために一番大事なのが「発声」です。
どんなに上手に「Let it go〜」を「レリゴー」と発音できても、
発声そのものが日本語風の声の出し方では、ちっとも英語っぽくなりません。

この「発声」を文章で説明するのはとっても難しいのですが、
試しに、
「こんにちは」「ありがとう」などの言葉を、
英語圏のネイティブが話したらどうなるか、真似してしゃべってみてください。
なんだかくぐもったような、喉の奥でしゃべるような感じがしませんか?

日本語は、どちらかと言えば、
響きが前の方に出る言語なんですね。
この違い、伝わってるかなぁ?

このような発声、そして日本語にない発音を身につけるためには、
それらの特徴をしっかり分析した上で練習しないと、
何百回練習してもなかなか上手にはなりません。

もうひとつ、大切なことは、
「恥ずかしい」と思う気持ちを、ちょっと横に置いておくことです。
ガイジンさんみたいにしゃべるの、恥ずかしい!抵抗あるー!
という人はとても多くて、なかなか先へ進めない大きな壁になっていることもあります。

ボーカルの先生をやっている人の中にも、
「どうすれば生徒さんに伝わるのかな?」と悩んでいる人もいるかもしれません。
自分が無意識に行っていることを、掘り下げて分析してみてください。

他にもとりあげて欲しいテーマなどありましたらコメントしてくださいね。

 

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