今日レッスンにきた生徒さんは、
音程もよく、リズムもしっかりノレていて、
ちゃんと言葉も発音できて、
自分なりにしっかり感情表現もできていました。
誰が聞いても「上手だね!」とほめたくなるレベルです。

ですが、今日の生徒さんは、プロのボーカリストを目指していたので、
ちょっと意地悪な質問をしてみました。
一緒にレッスンを受けている生徒さんに、
「この人のCDが発売されたら買いますか?」
と聞いてみたんです。

そこで全員が「買いたい!」と思うなら合格です。
皆さん、とても優しいので、
「うん…買う買う」
「あ…買いたいです」
と言ってくれましたが、
正直なところ、100%買いたいというわけでもないよね?
と聞くと、みんなうつむいちゃいます。

どんなに上手に歌えても、
「お金を払ってもあなたの歌を聴きたい」
と思ってもらえなかったらプロにはなれません。

もちろん聴く側の好みなど様々な条件もありますので、
一概には言えませんが、
今日の生徒さんの場合、
なんとなく「自分の中で完結している」感じがしました。

書道に例えれば、
大きな紙の上に、とてもバランスよく小さな文字が並んでいる感じです。
少々はみ出てもいいから、ほとばしる字を書くつもりで歌ってみたら?
というアドバイスをしました。


↑武田双雲さん、この人の字好きだわぁ。

さて、ここからが本題。
ほとばしる字を書くためには、
もちろんバランスのいい字を書けることが基礎として必要ですが、
そこから大きくて重い筆に持ち替えて、パワーアップしなくてはなりません。

そして、ただ強いだけでもだめ、
強さと弱さのバランスが見る人を惹き付けるわけです。

歌でも同じことで、
とても優しく歌うところと、
力強く歌うところの差が小さいと、
平坦な印象になってしまいます。

そこでまたまた例え話ですが、
車に例えてみると、
だいたい時速30km〜60kmで走る車のように歌う人がとても多いんです。
自分の中では一番速い時と遅い時の差が30kmもあるので、
強弱を付けているつもりなのですが、
その隣に、
時速40km〜180kmで走っている車がいたら、
きっと「ずっと同じような速度で走っている」ように見えると思いませんか?

アマチュアとプロの差は、
原付バイクとレーシングカーの差、と考えるとわかりやすいですね。

エンジンパワーアップのためにも、
楽器としての身体の調子を整えて、
腹筋や背筋の力を付けることは、とても大切です。
がんばって練習してくださいね!

 

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