今日レッスンにいらっしゃった方は、
とても音程はいいのですが、少しリズムが走り気味でした。
「走り気味」というのは、一緒にリズムをとっている人より、
タイミングが早過ぎて、しっくり合わないという感じです。

「リズム感がないんです…」という人は、実は音痴の人よりもずっと多いのですが、
本人が気付いていないケースもたくさんあります。

上記の方は「そういえば普段からせっかちな性格で…」とおっしゃいます。
リズムがとれない方へのレッスンは、
ボーカルレッスンに限らず、音楽を教える先生みんなの一番の悩みかもしれません。

今回は、ボーカルレッスンなのに、
なんとなく話題が「ドラム」のことになったので、
ではペンを出して、リズムに合わせてドラムみたいに椅子を叩いてみましょうよ、
と提案してみました。

一緒に叩いてみると、私と生徒さんでは、ペン先の軌道が違うことに気付きます。
そこで、ペン先が跳ね返る強さや速さ、振り上げる高さの違いを説明しながら、
「音が出ていない時間」に意識を向けてもらいます。
この生徒さんは、結構理論系のタイプなので、
理屈で説明してもらった方がスッキリ理解できるようで、
この後、ステップを踏んでもらったり、クラップしてもらったら、
あら、あんなにリズム音痴だったのがまるで嘘のように、
しっかり8beatに乗れました!

今日は、もうひとり、あまりリズムのお得意ではない生徒さんがいらっしゃいました。
ちょっと高齢なこともあり、
譜面の読み方もよくわかっていらっしゃらなかったので、
4文字の言葉を決めて、16分音符を読む代わりに、言葉を言い続けてもらいます。
例えば、「たべもの たべもの たべもの たべもの…」みたいな感じ。

慣れてきたところで、その言葉のいくつかを抜いて練習します。
この練習の後、「4分音符は4つ分伸ばすんですね!」とわかっていただけたようで、
休符の後の歌い出しのタイミングがとてもよくなりました!

だいたい、リズムがうまくとれない方は、高齢者の方が多いのですが、
もうひとり、こんな例もご紹介しておきます。

3人目の生徒さんは、若い頃に小学校の先生をしていたので、基本的な音楽の知識をお持ちです。
ですが、小学校の音楽の授業は基本がクラシックなので、
あまりリズムに乗るという経験をしなかったようで、
どうしてもポップスの言葉がうまくハマりません。

きっと学校で器楽の指導をしたことがあるはずだ…と思い、
ちょうどスタジオにあったドラムセットで、大太鼓と小太鼓のリズムを再現してみました。
強拍と弱拍のタイミングを掴んでもらえたので、
ステップを踏んで身体で感じてもらうことができました。
歌がそこに乗ってくるまでには、もう少し時間がかかりそうですが、大きな進歩でした。

最近の音楽は、4拍子などのビートがはっきりしているものが多いので、
若い人たちは、あまり苦もなくリズムに乗って歌うことができますが、
テンポがあまり一定にならないクラシックや、
ビートそのものがない民謡、
または、歩くテンポに合わせて作ってあるマーチ、
そんな音楽を主に聴いて育った人にとっては、
感覚が掴みにくい曲があふれています。

また、若い人がどんなビートにも乗れるというわけでもなく、
また楽器の経験があるからといって、リズム感がいいとも限りません。
頭でわかっていても、身体がついていかない、なんてケースもあります。

自分ではちゃんとやっているつもりなのに、
いつも先生から
「そこのリズムが違う!」って言われちゃう人は、
「すみませんが、何がどう違うのかよくわからないので教えてください」
と伝えてみるといいかもしれません。
「この人は楽譜が読めるからわかっているはず」
と思い込んで指導していることもよくあるので、
「わからない」と言われて説明が足りなかった事に気付くことも多いのです。

しっかりリズム感を身につけて、
楽しく歌えるようになりましょう!

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